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昨年の猛暑のため、今年は例年以上に花粉が飛散するといわれています。一部では昨年の30倍という予想もあるほどです。現在、日本人の約20%が花粉症だといわれていますが、今年は花粉の量が多いので、いままで花粉症ではなかった人も注意が必要です。
花粉症とは
花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻みずなどのアレルギー症状を起こす病気です。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。
アレルギー性鼻炎は、原因物質(アレルゲン)の種類によって2つに分類されます。

<通年性アレルギー性鼻炎>
アレルゲンが1年中あるので、症状も1年中あります。
主なアレルゲン:ダニ・家の中のちり(ハウスダスト等)・ゴキブリなどの昆虫、ペットの毛・フケなど。
症状:喘息、アトピー性皮膚炎などを合併することがあります。

<季節性アレルギー性鼻炎>(=花粉症)
原因となる花粉の飛ぶ季節にだけ症状があります。
日本では、約60種類の植物により花粉症を引き起こすと報告されています。
主なアレルゲン:スギ、ヒノキ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、シラカバなどの花粉。
症状: 鼻の症状だけでなく、目の症状(かゆみ、なみだ、充血など)を伴う場合が多く、その他にノドのかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じなどの症状が現れることがあります。
最近、通年性アレルギー性鼻炎と花粉症の両方に悩む人や、複数の花粉に反応する人も増えており、ほぼ1年中くしゃみ・鼻みず・鼻づまりに悩まされるという人も少なくありません。

 花粉症の4大症状 
 ○ くしゃみ
 ○ 鼻水
 ○ 鼻づまり
 ○ 目のかゆみ
花粉症の症状は、風邪症状との区別が難しい場合もあります。
思い込みは危険ですので、体に異常を感じたら早めに医師の診察を受けるようにしましょう。
花粉症に最も特徴的な症状は「目のかゆみ」です。また、止めるまもなく流れてしまう水のような鼻水も風邪とは違った症状として参考になります。

 花粉症と風邪の主な症状比較 
花粉症 風邪
くしゃみ 続けざまに出る。 時には10回近くも連続する。 通常は2〜3回程度
鼻水 透明でさらさらの鼻水 粘性で色がついた鼻汁
鼻づまり 症状がひどい さまざま
目のかゆみ 強いかゆみ ほとんどない
発 熱 ほとんどない 熱が出る
頭 痛    頭が重い感じ 頭痛を伴う
のどの痛み かゆみ、又は痛み 痛 み
ほとんどない 咳を伴う
関節痛 ほとんどない 時にある
消化器症状 ほとんどない 時にある
※全ての人に上記の症状が当てはまるわけではありません。

 花粉症のメカニズム 
花粉症を発症する時、私たちの体の中でなにが起こっているのでしょうか。
(1)私たちの体は、‘花粉’という異物(アレルゲン)が侵入するとまず、それを受け入れるかどうかを考えます。
(2)排除すると判断した場合、
(3)体はこれと反応する物質を作る仕組みをもっています。この物質を「IgE抗体」と呼びます。
(4)抗体ができた後、
(5)再び花粉が体内に入ると、鼻の粘膜にある肥満細胞の表面にある抗体と結合します。
(6)その結果、肥満細胞から化学物質(ヒスタミンなど)が分泌され、花粉をできる限り体外に放り出そうとします。
・・・そのため、くしゃみで吹き飛ばす、鼻水で洗い流す、鼻づまりで中に入れないよう防御するなどの症状がでてくるのです。

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